sparklersの日記

自己顕示欲と羞耻心と。私に都合のいい私の話。

水野学 センスは知識からはじまる

タイトルがうまい。センスは僕らのような特別な才能ある人間にだけ備わってるものではないのです!知識でなんとかなるのです!!そんなメッセージを、くまモンのアートディレクターが発するならそりゃ買う人はたくさんいるだろう。

内容はタイトルそのままで、おおよそ予想の範囲を出ないものでした。センスや感覚は天賦の才ではない。大量の知識、経験則から最適解を導き出せるというもの。

具体的にどれくらいの知識がいるの??という問いには、さり気なく触れられていて、ある分野に対して5,6冊の雑誌ではそんなもの知識とは言わない、200冊(250だか300だったかも)は読まないと読んだと言えない、みたいな記述が。まあそうだよなー。

目を肥やして、なぜそれがよいとされる・悪いとされるのかを自分で言語化できるようにならないといけないからなあ。ひとつの物事を身につける・学習するには300時間だかが必要、みたいなことはよく言われてるけど、それと同じ。

ただ、知識でなんとかなる範囲にも限界はあろうよとは思う。運動と同じく、訓練で実現可能な領域とそうでない領域があるから。

つらつら書いたけど、要はこれって水野氏からわれわれのような自称センスのない人間に対する、センスのなさを言い訳にするな!努力で最低限なんとかなるのだから!!というメッセージでもあるよなーと思った。

新書で十分な内容だと感じたけど、今この著書なら単行本にしたほうが売れるんでしょうね。 すぐ読めるので暇つぶしにはよいと思う。

センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまる